復縁したい相手に運命を信じさせる、危険な「コールドリーディング」
こんにちは。復縁屋の別れさせ工作担当Kです。
私の仕事は、なんといっても女性を籠絡することです。街で女性に声をかけて心理テクの習熟度を自己チェックすることは、お仕事する上で欠かせない作業です。私が得意とするテクニックの中でも、著名な占い師が使う「相手に運命を信じさせる方法」を一部だけ紹介したいと思います。
リーディング(読心術)とは
占いを信じますか? 占いやスピリチュアルに関する科学的根拠は、ご存知の通りはっきりとしていません。
路上占い師からテレビに引っ張りだこのカリスマ占い師まで、共通して身につけているのが「リーディング(読心術)」というスキルです。心を読むと書きますが、本当に性格分析や読心を行っているわけではありません。心や過去を言い当てたと錯覚させるための、一種の話術です。相談に訪れる人は私と同じように半信半疑ですが、策にはまると「この人は私のことを理解してくれている」と一瞬で信用してしまします。
初対面から一気に人心を掌握する、復縁屋のお仕事と似ていますね。復縁屋の私にとっても、残念なことに詐欺師にとっても、リーディングは必須スキルです。
2種類のリーディング
ひとくちにリーディングと言っても、ホットリーディング・コールドリーディングの2種類があります。
ホットリーディングとは、事前に相手の素行や過去を調査しておき、現場で言い当てたかのような演出をする方法です。私たち探偵業にとっては造作もないことですが、個人で占い師を行う人物にとっては非現実的です。人手も時間もかかりますし、なにより予定外の相談者には対応できません。
もう一方のコールドリーディングとは、事前調査せずに話術や表現手法だけで相手を信じさせるテクニックです。こちらなら予定外の相談者にも対応できますし、手法さえ理解できれば一般の人でも意のままに他者を操ることが出来ます。
復縁屋の工作員に求められるのは、コールドリーディングのスキルです。実際に、私が工作で使う手法を紹介します。
手法1:誰にでも当てはまること問いをする
テレビで霊能力者や占い師を見たことのある人なら、こんな話し方に覚えはありませんか。
「あなたは昔、車にひかれそうになったことがありますよね?」
「何か、池や沼に近いビジョンが見えるのですが、心当たりはありますか?」
相談者がYESと答えた場合、次の質問へと進んでいきます。ここで考えてみてほしいのですが、道で危ない目に遭う・近くに水場のある環境で印象に残る出来事が起こるというのは、そんなに珍しい体験でしょうか。むしろ、ごく平凡で誰にでも当てはまることです。意味深な口調で曖昧な問いを投げかけることは、コールドリーディングの基本手法です。
僕が工作員として活動するときは、血液型・好きなブランドを問いとして好んで選んでいます。復縁カウンセラーとしてアドバイスするときは、相手の懐に飛び込む問い方として以下のような提案をしております。
「最近何か悪いことはなかった?調子が悪そうに見えるけど」
「最近仕事が忙しいの?疲れているように見えるね」
復縁希望のかたの事前情報があれば、もっと効果的な問いの例を紹介できます。是非ご活用ください。
手法2:ダブルバインド
拒絶や否定を許さない質問テクニックです。占いの現場では、相手の性格的傾向がかなり絞り込めて来た時に使われています。
復縁の機会が巡ってきたとき「①デートに行く」「②行かない」というという2つの選択肢を与えるとします。「仕事が忙しいから・そのほかにも訳があって行かない」という選択も出来ることになってしまいますね。そこで、選択肢の内容を「①食事をする」「②ドライブにいく」の2つに置き換えます。こうすることで相手の注意を選択肢に向けて、回答した時点でデートの約束をとりつけたことにしてしまうというものです。
このテクニックは、警戒心の強いかたに対して不用意に使うことはおすすめできません。お二人の関係によって適切なタイミングがあります。
コールドリーディングの注意点
コールドリーディングは、初対面や久しぶりの再会時にしか効果を示しません。
ある程度お互いについて察し合った段階で思わせぶりな質問を投げかけても、かえって不自然になるからです。小手先の策を弄そうとしたことが相手に伝わってしまい、印象を損ねてしまう危険性すらあります。復縁の糸口がつかめた後の早い段階で使う、一撃必殺の手法として使ってみてください。
私は占いを信じませんが、復縁にまつわる物語や神話については思うところがあります。
別れを選択した二人を結びつけるのは、決まって精霊や妖精という超常的な存在です。これは含蓄のある村の長老であったり、人心掌握術に長けた第三者の隠喩だそうですね。復縁屋というお仕事は、昔から存在したのかもしれません。相手に運命を信じてもらうための話術は、ここに書ききれません。是非お話を聞かせてください。